2021/05/04

農場で毎日十数人分のご飯を作っていた頃の、輝くような思い出が出てきました。写真は季節が違いますが、同じ台所です。
[2012年5月4日のフェイスブック投稿記事]
3時半が過ぎ、午後の仕事が終わった5人のウーファーさんがリンゴ畑から帰ってきた。小学2年生の和楽と5人の女友達も帰ってきた。
帰ってきた人たちはひとしきり、何とはなしに、家の前の道路に立って、初夏の午後の涼やかな風に吹かれていた。道路の前は牧草畑。昼に降った激しい通り雨のせいで緑はいっそう鮮やかに、玄関横の紅白の芝ざくらも溢れるように咲いて瑞々しい。
26歳のウーファーさんの悠君が帰ってきたので、3歳の叶和がボーリングの箱を持って飛び出し、悠君と家の前の道路をレーンに見立てて、二人でボーリングを始めた。「悠君!、悠君!」と連呼しながら。
ウーファーの茜ちゃんは、スコップと袋を持って犬の散歩に出かけた。いつみちゃんとみち子さんは、ブラブラ歩いて近くのワイナリーに行った。ドイツからのイナちゃんはシャワーを浴びに家の中へ。
小学5年の風和がボーリング組と合流し、3人の男チームは道路の上でサッカーを始めた。
友人の岩崎さんが有精卵を持って来てくれた。きれいな5月の夕暮れね、と言ったら、彼はにっこり笑って、小さく歌った。「楽しや5月、草木は萌え、小川の岸にすみれ匂う、、、、」
家の中で遊んでいた6人の小さな女の子たちが道路に出てきて、一輪車に乗ったり、ブレイブボードに乗ったり、牧草畑で鬼ごっこを始めた。5時近く、ヒデさんが畑から帰ってきた。5時半過ぎ、5人の女の子を迎えに桑原さんの車が到着した。
私は道路に面した台所の窓から、西日の輝きの中で流れてゆく、楽しい遊びの時間を眺めていた。さあ、そろそろ夕餉の支度ができました。今夜は三色丼と黒豆煮とサラダと汁、みんな、食堂に集まってね。