市長就任の挨拶、全文。議員協議会にて。池田議員の投稿より。
2020/03/31

池田議員が市長就任の挨拶を文字にして、投稿してくれました。格調高い挨拶です。
「松本市をより良い方向に導き、市民の皆さんの豊かさを実現していくために、熟議を重ね、議論を交え、時には厳しく見つめ合い、互いに手を携え、松本市政を進めてまいりたい。」
本日31日(火)午後3時から行われた議員協議会ので議員との初対面の中で、臥雲義尚市長が行った就任のあいさつ 全文は、以下の通りです。
本日は、議員の皆様方には、ご多忙のところを議員協議会を開催していただき、また、全員の方々にご出席いただきまして、心より御礼を申し上げます。
私はこの度市民の皆さんのご支援ご支持を受けて、第14代の松本市長に就任させていただくことになりました。
伝統ある市議会議員の皆様方には、1日も早く、ご挨拶をさせていただきたいということをお願い申し上げて、初登庁翌日の今日、開催をして戴く運びになりました。
誠にありがとうございます。
さて、私は、NHKで28年記者生活を送りまして、その半分以上を政治の取材を行ってまいりました。
国政における議院内閣制、そして地方自治体、地方政治における二元代表制、それぞれが時代や地域によって変わってきたこと、そして変わるべきでなく続いてきたこと、そうしたことをつぶさに見つめる仕事をしてまいりました。
議会は国民、市民の代表として、常に行政を多面的にチェックするとともに、必要とあれば法律や条例を自ら制定するそういう役割を持ち、そういう役割を果たしてきたと思っております。
地方自治は民主主義の学校という言葉がありますように、とりわけ地方議会については住民の政治参加にとって極めて重要な場である いうふうに認識しております。
私は前回の選挙に落選後、自らの活きた勉強の場として 市議会の本会議の一般質問、今日開かれている議員協議会、あるいはそれぞれの委員会審査に足を運ばせていただきました。おそらくこの4年間で、松本市民の中の三本の指は言い過ぎでも、五本の指にはこの議会の場に足を運ばせていただけたのではないかとそう自負をしております。
松本市の政策決定プロセス、行政と議会の関係、そうしたことを私なりに勉強、観察し、大切にしているもの、そして皆さんと一緒に新しく前に進めていくこと、そうしたことはあるなあというふうに思ってまいりました。
これから皆さんと一緒に、行政と議会という地方自治の両輪として、切磋琢磨していきたいと考えております。
3月15日に当選後、私は正式就任するまでに、できるだけ職員の方々とも非公式ではありますけれども意見交換の場を持たせて頂いて、就任直後から行政に空白を生じることなく仕事をしていこう、そう思って日々を過ごしてまいりました。
坪田副市長に、そうしたことをお願いできないかと言ったところ快く引き受けて戴きまして、この2週間は、今まで続けてこられた政策、そして私が選挙で掲げさせていただいた公約、そうしたもののそれぞれの問題点や課題について改めて整理する時間を与えていただいたと思っております。
行政の空白、政治の空白はいま松本市には許されない そう思っております。
とりわけこの新型コロナウイルスの感染拡大を受けて,これは日々刻々状況が変わりますし、先もなかなか見通せない。
学校現場から地域経済まで幅広い多岐にわたる課題が横たわっております。
こうしたことに早急に対応できる行政を進めていくために、私としましては、行政の内部、行政と議会の関係をしっかりと構築してまいりたい。そのためにご指導ご鞭撻 ご協力をいただきたいとおもいます。
まずは私の右腕となります副市長の選任ということを、議会の皆さまにお示しをして、そして市役所内部や行政手続きを速やかに進めていけるようにご協力をお願いすることから始めさせていただきたいと思います。
新型コロナウイルスの問題がある今、危機管理を含めた、適宜適切に行政を執行できる体制つくり、そのための速やかな副市長の選任ということを考えております。
松本市がこうした難局に直面している状況を鑑みて、議会の皆さまにはぜひともご理解ご協力をいただきますよう、コロナ対策の緊急に必要な予算措置と合わせ、具体的な議案をお示しさせていただきたいと考えております。
一方、市長選挙にあたりまして、菅谷市政4期目で進められました方針や計画を転換するという訴えを私はさせていただきました。
大きなものとして2つございます。
一つは、市立病院の鉄工所跡地への移転計画、これを白紙に戻すということを訴えさせていただきました。移転先を白紙に戻すということを訴えさせていただきました。
これについては土壌汚染の調査の問題などによってすでに前市政が断念の方針を示し、議会の皆さまからもご了承をいただいたと理解して
おります。
そしてもう一つは、松本市役所の現地建て替え計画であります。
私はこの計画は根本的に見直して、本庁の機能や規模をできる限りスリム化した上で、分散型の市役所をつくるという公約を掲げさせていただきました。
こうした民意を受けて、今の計画については、基本計画から基本設計へと進むプロセスはストップさせていただきます。
組織、人事、その前提で進められていたことはストップをして、そして関連予算の執行は留保させていただく考えであります。
その上で、早急に庁内に新たにこの計画の見直しを進める体制を整えまして、その上で市役所、市民、議会が並行的にこの問題に取り組んでいただけるよう、議会の皆さまにも、これまでの経緯の詳細な説明や、これからの見通しの丁寧な報告、そして局面局面でのご報告、議論というものをしていただく機会をしっかりもうけさせていただきたいと考えております。
ICTの導入、地域拠点の強化、広域化、災害への対応といった、多面的な観点から、この市役所の問題はソフト、ハード両面から、今後50年先のまちづくりを見据えて皆さんと共に進めていきたいと考えております。
最後に、私は、議会と行政、この両輪はそれぞれの立場を尊重しながら、村上議長の私の登庁時のあいさつにもございましたように、しっかりと熟議を重ねて、そして時には丁々発止の議論を交えて、松本市をより良い方向に導いていく、市民の皆さんのお一人おひとりの豊かさを実現していくために、互いに時には手を携え、時には厳しく見つめ合いながら松本市政を進めてまいりたいと思っております。
引き続き議員の皆様からの一層のご理解ご協力を賜りますよう申し上げて、就任にあたっての私のご挨拶とさせていただきます。
ご清聴ありがとうごいました。
よろしくお願い致します。
(テープ起こし、文責は池田です。)
